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温室効果ガスインベントリ
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国立環境研究所
地球環境研究センター
温室効果ガスインベントリ
   
Q1-1; 温室効果ガスインベントリとは何ですか?
A;

 ある期間内に特定の物質(大気汚染物質や有害化学物質など)がどこからどれくらい排出されたか、を示す一覧表を、排出インベントリといいます。温室効果ガスインベントリはその一種で、二酸化炭素(CO2)など地球温暖化の原因となるガス(温室効果ガス)の排出量や吸収量を、排出源・吸収源ごとに示すものです。

広義の温室効果ガスインベントリにはさまざまな形態・種類があります。家庭からのCO2排出量を一ヶ月ごとに計算して示す「環境家計簿」もその一例です。しかし、通常、単に「温室効果ガスインベントリ」と言う場合は、一国が一年間に排出あるいは吸収する温室効果ガスの量を示す「国家温室効果ガスインベントリ」を意味します。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)や京都議定書の下で、締約国は、IPCCインベントリガイドラインに従って自国の温室効果ガスインベントリを作成し、公表する義務を負っています。京都議定書の下で排出削減・抑制目標を達成したかどうかは、各国の温室効果ガスインベントリをもとに判定されます。

京都議定書の第一約束期間に対象となるガスは、CO2、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカーボン(PFCs)、六ふっ化硫黄(SF6)の6種類です(2013年以降の第二約束期間(2015年提出以降)は三ふっ化窒素(NF3)が加わり7種類)。

なお、非附属書I締約国は、CO2、CH4、N2Oの報告は必須ですが、その他のガスはなるべく報告することとされています。

Q1-2; 温室効果ガスインベントリは、温室効果ガスインベントリ報告書(NIR)と共通報告様式(CRF)の2つから構成されると伺いましたが、これらはどのようなものですか?
A;

  国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の下で、附属書I締約国は、毎年、国家温室効果ガスインベントリ報告書(NIR = National Inventory Report)と共通報告様式(CRF = Common Reporting Format)の二つを、条約事務局を通じて締約国会議に提出することが義務付けられています。
NIRとは、排出量・吸収量の算定方法、算定に用いたデータの出所、インベントリ作成体制や品質保証・管理の手続きなどにつき、詳細な説明を記した報告書です。
CRFとは、排出量・吸収量の算定結果や、算定に用いたデータ(各排出源・吸収源における活動量など)を報告するための、標準化された表のセットです。附属書I締約国は、これらの表に必要な数値情報を記載し、電子媒体によって提出します。

 各国が実際に提出したNIRとCRFは、UNFCCCのホームページから入手可能です。
http://unfccc.int/national_reports/annex_i_ghg_inventories/national_inventories_submissions/items/3929.php

 なお、非附属書I締約国には、NIRとCRFを提出する義務はありません。非附属書I締約国の温室効果ガスインベントリは、各国が数年おきに作成・提出する国別報告書(national communications)の一部として公表されています。
http://unfccc.int/national_reports/non-annex_i_natcom/items/2979.php

Q1-3; 温室効果ガスインベントリで排出量を計算している分野はいくつあるのでしょうか?
A;

気候変動枠組条約の下で世界各国が作成・公表している温室効果ガスインベントリでは、排出・吸収量を計上する主な分野は、「エネルギー」、「工業プロセス(及び製品の使用)」、「農業」、「土地利用、土地利用変化及び林業(LULUCF)」、「廃棄物」の5分野です。

各分野には、カテゴリーが設けられています。例えば、農業分野は、「消化管内発酵」、「家畜排せつ物の管理」、「稲作」、「農用地の土壌」などといったように分かれています。さらに、これらのカテゴリーはサブカテゴリーと呼ばれる細区分に分かれます。例えば、「家畜排せつ物の管理」では「牛」、「豚」、「鶏」、「馬」などといった家畜別のサブカテゴリーに分かれています。

これらの項目については、日本国温室効果ガスインベントリ報告書 (NIR)をご覧ください。

Q1-4; HFCs(ハイドロフルオロカーボン)、PFCs(パーフルオロカーボン)にはどのような物質が含まれますか?
A;

HFCs、PFCsには以下の表に示す物質が含まれています。なお、第二約束期間はIPCC第四次評価報告書の結果を受けて、いくつかの物質が追加になっています。

表 国連気候変動枠組条約および京都議定書で取り扱われるHFCsとPFCsとその地球温暖化係数(GWP)


温室効果ガス

地球温暖化係数(GWP)

第一約束期間

第二約束期間

ハイドロフルオロカーボン(HFCs)

 

HFC-23

CHF3

11700

14800

HFC-32

CH2F2

650

675

HFC-41

CH3F

150

92

HFC-43-10mee

C5H2F10

1300

1640

HFC-125

C2HF5

2800

3500

HFC-134

C2H2F4
(CHF2CHF2)

1000

1100

HFC-134a

C2H2F4
(CH2FCF3)

1300

1430

HFC-143

C2H3F3
(CHF2CH2F)

300

353

HFC-143a

C2H3F3
(CF3CH3)

3800

4470

HFC-152

C2H4F2
(CH2FCH2F)

-

53

HFC-152a

C2H4F2
(CH3CHF2)

140

124

HFC-161

C2H5F
(CH3CH2F)

-

12

HFC-227ea

C3HF7

2900

3220

HFC-236cb

CH2FCF2CF3

-

1340

HFC-236ea

CHF2CHFCF3

-

1370

HFC-236fa

C3H2F6

6300

9810

HFC-245ca

C3H3F5

560

693

HFC-245fa

CHF2CH2CF3

-

1030

HFC-365mfc

CH3CF2CH2CF3

-

794

パーフルオロカーボン(PFCs)

 

パーフルオロメタン

CF4

6500

7390

パーフルオロエタン

C2F6

9200

12200

パーフルオロプロパン

C3F8

7000

8830

パーフルオロブタン

C4F10

7000

8860

パーフルオロシクロブタン

c-C4F8

8700

10300

パーフルオロペンタン

C5F12

7500

9160

パーフルオロヘキサン

C6F14

7400

9300

パーフルオロデカリン

C10F18

-

>7500

パーフルオロシクロプロパン

c-C3F6

-

>17340

出典:第一約束期間:IPCC第二次評価報告書(100年間の影響値)
     第二約束期間:IPCC第四次評価報告書(100年間の影響値)


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